40代は、妊活〜妊娠〜出産まで、不安な要素が多くて常に何かを心配しているような気がします。
そのうちの一つ、赤ちゃんが健康で生まれてきてくれるのか。。。
常にその不安と闘いながら妊婦生活を送っています。
自分の健康は自信ありますが、やはり年齢には敵いませんね。
今回は、40代の妊娠のリスク、出生前検査のこと、私の経験をもとにお伝えします。
出生前検査を受けるか悩んでいる方、40代妊活中の方にお役に立てれば幸いです。
40代で妊娠するということ
産院を初診した際に説明してもらった、これからの検診の流れ、出産の流れのとともに「出生前検査」もあるということ。受けられることを聞きました。
「出生前検査」を受ける人が周りに少ない
海外では、出生前検査を受けるのは主流で大体の方が受けるそうですが、日本人は20%ほどであまり浸透してないようです。
家族も、友人も受けたという話は聞いたことなく、初診で説明された時も無意識にスルーしていました。
夫婦での認識の違い
私の主人は、海外出身です。(国籍は日本)
主人は当たり前のように、「いつ出生前検査するの〜?」と言われ「え?」っとなりました。
出生前は高額ですし、もし陽性だとしたらどうしたらいいかわからない。。。
そんな話を夫婦でして、夫婦の中でもいつしか話さなくなりました。
病院から改めて説明される
2回目の定期検診で受診し、赤ちゃんも順調で安心だなぁと思いながら、検診の会計を待っていたら、看護婦さんに呼ばれました。
「すみません、もう一度先生のところに行ってもらってもいいですか?」
その言葉に、ドキっ!!!としました。
さっきのエコーで何か発見したのか?何か問題があったのか?
そんな不安のまま先生の前に改めて座ったら、出生前検査を受けるにはもう時間がない、という話でした。
私の病院では35歳以上の妊婦の方に受けるかどうか聞かれるようです。
私は、その場で受けるのか答えを出せませんでした。
主人と相談したいと伝えると、カウンセリングは受けられるので二人で受けて判断してもいいとのこと。
そのままカウンセリングの予約をして、帰りました。
考えないようにしていた、高齢妊婦のリスクがズーンとのしかかり、考えなくてもいいことを考えながら帰宅したのを覚えています。
40代で妊娠するということ
年齢が上がるにつれて「流産リスク」や「染色体異常のリスク」が高まることが知られています。
例えば、21トリソミー(ダウン症候群)の発生頻度は、35歳で約1/350、40歳で約1/100、45歳では約1/30とされています。
数字だけ見ると不安を感じるかもしれませんが、「可能性のひとつ」であることを忘れてはいけません。
とはいえ、妊娠中に「赤ちゃんの健康状態を知っておきたい」と考えるのは自然なこと。
そのために注目されているのが NIPT(新型出生前診断/非侵襲性出生前遺伝学的検査) です。
40代で妊活を始めた頃から、覚悟はしていましたが、やはり若さの勢いでは乗り越えられないそびえ立つ壁に夫婦でポカーンとしてしまいました。
NIPTとはどんな検査?
NIPTは、母体から採血するだけで、胎児の染色体の一部を解析できる検査です。
羊水検査や絨毛検査と違い、針をお腹に刺す必要がないため、母体や胎児へのリスクがほとんどありません。
そのため「非侵襲性」という名前がついています。
検査で分かるのは主に次の3つの染色体異常です。
-
21トリソミー(ダウン症候群)
-
18トリソミー(エドワーズ症候群)
-
13トリソミー(パトウ症候群)
医療機関によっては、性染色体の異常や微小欠失症候群まで調べられるオプションを用意しているところもあります。
検査の精度は非常に高く、21トリソミーに関しては約99%以上の検出率があるとされています。
ただし「診断」ではなく「スクリーニング検査」である点には注意が必要です。
陽性反応が出た場合、確定診断のためには羊水検査などを受けなければなりません。
40代妊婦とNIPTの関わり
40代で妊娠した女性がNIPTを検討するのは自然な流れです。
理由は大きく3つあります。
-
統計的にリスクが高まるため
年齢とともに染色体異常の可能性は上がります。NIPTを受けることで、ある程度そのリスクを把握できる安心感があります。 -
体力的・精神的な余裕の問題
妊娠・出産は20代でも大きな負担です。40代ではさらに「体力が持つだろうか」「子育てを長期的にやりきれるだろうか」といった不安も出やすいもの。赤ちゃんの健康状態をできるだけ早く知っておきたいという思いにつながります。 -
不妊治療を経ての妊娠が多い
体外受精などを経て授かった場合、「待ち望んだ命をどう守るか」という思いが強く、検査を希望するケースも少なくありません。
メリットと限界を正しく知る
NIPTには多くのメリットがあります。
-
母体にほとんど負担がない(採血のみ)
-
妊娠10週から受けられる
-
精度が高い
しかし、限界もあります。
-
陽性の場合でも「診断」ではないため、確定には羊水検査が必要
-
すべての遺伝性疾患をカバーできるわけではない
-
偽陽性・偽陰性の可能性がゼロではない
つまり「絶対に安心できる検査」ではなく「確率を高い精度で示してくれる検査」と理解することが大切です。
生命を選別するわけではない
検査を受ける前に、夫婦でしっかり話し合っておきたいことがあります。
「生命を選別するわけではない」と先生が私の目を見てはっきりおっしゃったのを覚えています。
-
検査を受ける目的は何か
単純に安心したいのか、万が一のときに出産するかどうかを判断する材料にするのか。 -
結果が陽性だった場合、どう行動するか
羊水検査を受けるのか、出産を続けるのか、中断を選ぶのか。感情的に即答するのは難しいため、事前にある程度の方向性を考えておくことが大切です。 -
医療機関のサポート体制
日本では認可施設と認可外施設があり、検査を受けられる場所や料金に差があります。認可施設では遺伝カウンセリングがセットになっているため、不安や疑問を相談しながら進められるメリットがあります。
選択の重みと向き合う
出生前検査は「受けるかどうか」「結果をどう受け止めるか」に正解があるわけではありません。
夫婦それぞれの考え方、価値観、人生観によって答えは違ってきます。
大切なのは、十分な情報を得て、自分たちが納得できる選択をすることです。
「知っておきたい」という気持ちも、「あえて知らずに迎えたい」という気持ちも、どちらも尊重されるべきものです。
私の先生は、
「知って産むのと知らないで産むのは違うよ」
「出産する時間が限られてる40代は、今回もし陽性だとしたら、早めに諦めて次に期待することも一つの選択肢だよ」
「どんな選択をしても、それが正解だよ」
と、おっしゃってくれました。
陽性だった場合は、その時考えよう
カウンセリンが一通り終わり、受けるのか受けないのか改めて先生に問われ、主人の顔を見たら主人は私に委ねるとのこと。
赤ちゃんの状態を知らないまま、あと半年もある妊婦生活のメンタルが保てるかなぁと思った時、「受けます」と言いました。
陽性だったら、またその時考えればいい。
陰性か陽性かどっちかわからないまま過ごす方が、不健康だと思いました。
10万以上する金額ですが、受けることにしました。
まとめ
40代での妊娠はリスクが高まる一方、NIPTという選択肢がその不安を和らげる手段となります。
受けたことにより、残りの妊婦生活もわかった状態で送れるので私は受けてよかったです。
検査を受けるかどうかは個人の自由であり、正解はひとつではありません。
だからこそ、信頼できる医療機関と十分に話し合い、パートナーや家族と共有しながら、自分たちにとって納得できる決断をしていくことが大切だと思いました。
NIPTは決して安い金額ではありませんが、40代で妊娠された方は、これからの妊娠生活、今後の子作り、子育てを考えると受けてもいいと、私は思いました。