ここ数年、スピリチュアル界隈で再び注目を集めているのが、ハッピーちゃんこと竹腰紗智さんです。
彼女は一時期、ブログ「世界は自分で創る」で一世を風靡し、数多くの女性たちに「自分を幸せにする生き方」を発信してきました。
しかし最近の彼女の発信は、かつての「引き寄せの法則」や「思考の現実化」といった枠組みを超えたものになっています。
そのキーワードが「存在MOMED(モーメド)」です。
本記事では、ハッピーちゃんが提唱するこの新たな概念について、その背景・理論・実践・哲学を丁寧に解説していきます。
第1章 ハッピーちゃんの進化――「理論」から「体感」へ
1-1. 「Happy理論」から始まった旅
ハッピーちゃんの名を世に広めたのは、ブログ「世界は自分で創る」でした。
「世界は自分の意識が創っている」という立場から、現実を変える方法を独自の言葉で語り続け、多くの読者に「自分で幸せを創る力がある」という勇気を与えました。
やがてその考えは「Happy理論」として体系化され、講演・出版・イベントなどを通して広がっていきました。
彼女の言葉に共鳴した人々が、全国でコミュニティを作り、人生を再構築する動きを見せたのです。
1-2. 「思考」ではなく「存在」に触れる
しかしハッピーちゃん自身は、その先を見ていました。
「思考」や「言葉」で現実を変える段階から、もっと根源的な「存在そのもの」へと意識を向けはじめたのです。
彼女はある時、「頭で引き寄せるのではなく、身体が震えるほど“存在”を感じるところに本当の創造がある」と語りました。
この「存在の震え」こそが、MOMEDの核にある感覚です。
第2章 MOMEDという言葉の意味
2-1. MOMEDの語源
MOMED(モーメド)という言葉は、ハッピーちゃんの造語です。
Moment(瞬間)と God(神性)を掛け合わせたものだと言われています。
つまり、「今この瞬間に神性が宿る」という意味を持っています。
彼女は「私たちは“存在”としての神性を持つ。その神性が、今この瞬間に震えている。そこに触れることがMOMEDだ」と説明します。
2-2. MOMEDは方法ではなく“状態”
多くの人が「MOMEDとは何をするのか?」と尋ねます。
ハッピーちゃんは「MOMEDはやり方ではなく“存在の状態”です」と答えます。
つまり、特定のポーズや瞑想法があるわけではなく、「自分が今ここに在る」という感覚に完全に身を委ねたとき、自然に起こる“震え”こそがMOMEDなのです。
この震えは、恐怖や興奮のような身体反応ではなく、生命そのものが共鳴している感覚に近いと彼女は語ります。
第3章 存在MOMEDの哲学――“私”から“存在”へ
3-1. 「私を良くしよう」とする努力を手放す
従来の引き寄せの法則は、「理想の自分になる」「願いを叶える」という方向に焦点を当てていました。
ハッピーちゃんもその時期を経ています。しかし、MOMEDでは「良くなろうとする努力」をやめます。
なぜなら、“良くなろうとする”という前提には「今の自分は不十分」という意識があるからです。
MOMEDでは、「今のままで完全である」という存在感覚を思い出すことがすべての出発点になります。
3-2. 「存在の震え」とは何か
「存在の震え」という言葉は、ハッピーちゃんの配信や講演で繰り返し登場します。
彼女の定義によれば、それは“存在そのものが自己認識する瞬間”のこと。
つまり、「自分という存在が、ただ在ることに気づく」ことで、身体が微細に震え出す――その状態です。
この震えは、感情の波ではなく、もっと静かで深い共鳴です。
それは「生きている」という事実に、身体が震えるほど感動している状態とも言えるでしょう。
3-3. 「MOMEDに入る」とは
MOMEDに入る、という表現もよく使われます。
これは「存在の波に自分を委ねる」ことを指します。
抵抗やコントロールを手放し、ただその瞬間にある生命のリズムに共鳴する。
瞑想に似ていますが、よりダイナミックで感覚的な体験です。
第4章 MOMEDの実践――身体で感じる「在る」ということ
4-1. 身体の感覚を開く
MOMEDの実践で重要なのは、思考ではなく身体を使うことです。
ハッピーちゃんは「身体は意識の器」と語ります。
日々のストレスや感情の抑圧で固くなった身体は、存在の震えを感じにくくなっています。
まずは呼吸を深め、身体をゆるめることが第一歩です。
彼女のワークショップでは、音楽やリズム、ダンスを通じてこの感覚を開いていきます。
「リズムに合わせて身体を自由に動かし、頭のコントロールを手放す」その瞬間、内側から自然に「震え」が起こる人が多いといいます。
4-2. 呼吸と共に「今ここ」に戻る
呼吸は「存在」とつながる最もシンプルな手段です。
ハッピーちゃんのMOMEDワークでは、「呼吸を“整える”のではなく、呼吸そのものを感じる」ことを大切にしています。
息を吸い、吐く。その流れの中で、「自分が生きている」という事実に意識を置くと、自然にMOMED状態に入っていきます。
4-3. 音と振動――“存在の音楽”としてのMOMED
ハッピーちゃんは音楽活動も展開しています。彼女の曲「トワ」などは、そのままMOMEDの世界観を音にしたような作品です。音や声、言霊を通して存在の振動を共鳴させる。言葉を超えた次元での交流が起こります。
MOMEDでは、「音」はメッセージであり、「音を聴く」こと自体が瞑想です。音の波が身体を通過し、内側で共鳴する――これもまた“存在の震え”です。
第5章 教育と社会への応用――MOMEDの広がり
5-1. 大学教育への導入
2024年には、大学の講義でMOMEDを導入する試みがありました。
学生たちはダンスやリズムワークを通して「自分を表現する」「他者と共鳴する」体験を行い、感情解放や自己受容の効果が見られたと報告されています。
この試みは、「知識」だけでなく「存在」を学ぶ教育への一歩といえるでしょう。
5-2. コミュニティと共創
ハッピーちゃんは、MOMEDを「著作権フリー」として公開しています。
つまり、誰でもこの概念を使って表現し、伝えることができるということです。
これはスピリチュアル業界では珍しい試みで、「教祖」ではなく「共創者」としての立場を象徴しています。
コミュニティの中では、それぞれが自分なりのMOMEDを実践し、アートや音楽、教育、ビジネスなどさまざまな形で表現しています。
第6章 存在MOMEDがもたらすもの
6-1. 「努力」ではなく「共鳴」で生きる
MOMEDの核心は、「努力」ではなく「共鳴」です。
何かを得ようとするのではなく、ただ存在として振動している世界にチューニングする。そのとき、現実が自然に動き出します。
ハッピーちゃんは「存在の震えが現実を創る」と言います。
これは、引き寄せの法則の“思考→現実”という流れを超えた、新しい創造の形です。
6-2. 分離を超えた生き方
MOMEDを体験することで、多くの人が「自分と他人の境界が溶けるような感覚」を味わうようです。
存在の震えを通して、すべてが一つの生命の波であることを感じ取る。その気づきが、他者との共感や思いやりを自然に生み出します。
6-3. 現実が変わるタイミング
MOMEDの実践者の多くが語るのは、「何かを頑張らなくても、自然に流れが変わる」という体験です。
無理をせず、ただ“在る”ことに忠実でいると、思わぬ出会いや展開が起こる。これは「存在の波動が現実に反映される」ことの現れかもしれません。
第7章 批判と誤解を超えて
7-1. 「スピリチュアル商法」との違い
ハッピーちゃんに対しては、一部で批判的な声もあります。
特に「スピリチュアル商法ではないか」という指摘です。
しかし、MOMEDの特徴は「教えを売る」のではなく、「体験をシェアする」という姿勢にあります。
彼女は常に「あなたがあなたのMOMEDを生きてください」と語り、依存を促すような構造から距離を取っています。
7-2. 科学との接点
興味深いのは、MOMEDが神秘主義だけでなく、科学的探究とも接点を持ち始めている点です。
身体感覚や振動、呼吸といった要素は、神経科学や心理学の分野でも注目されています。
今後、学術的な分析が進むことで、MOMEDが“意識の研究”の新しい領域として扱われる可能性もあります。
第8章 未来へのビジョン――「生きることそのものがMOMED」
ハッピーちゃんはこう語ります。
MOMEDは、特別な時間や場所で行うものではありません。生きていることそのものがMOMEDです。
この言葉の通り、MOMEDは「実践」や「理論」ではなく、「生き方」です。
日常の中で、呼吸を感じ、音を聴き、身体が震える瞬間に気づく――そのすべてがMOMEDの表現です。
今、世界は加速度的に変化しています。情報が溢れ、思考が疲弊する中で、私たちに必要なのは「考えること」よりも「感じること」かもしれません。
MOMEDはその感覚を取り戻す道として、多くの人々に静かな革命を起こしています。
おわりに――存在の震えに生きる
ハッピーちゃんが語る「存在の震え」は、単なるスピリチュアルな体験ではありません。
それは、人間が本来持っている“生命の響き”に戻ることです。努力や成功を超えて、ただ生きていることの奇跡を感じる――その瞬間、私たちは確かにMOMEDの中にいます。
「何かをする」よりも、「ただ在る」。このシンプルで深い感覚こそが、ハッピーちゃんが伝え続けるメッセージの核心です。